サラリーマンの味方!源泉徴収と年末調整について!
こんにちは!めぇちゃんです!
みなさんは会社員で働き始めて、こんな疑問を持ったことはありませんか?
- 毎年、年末調整の手続きの連絡が来るんだけど、これって何をしているの?
- 源泉徴収票って毎年交付されているけど、どこに何が書いてあるの?
会社員と切っても切れない年末年始の風物詩、
それがこの「年末調整」と「源泉徴収票」です。
そこで!今回はサラリーマンのありがた~い味方である源泉徴収と年末調整についてお話します!
- 年末調整について理解できる。
- 源泉徴収票の大まかな見方が理解できる。

ねぇ、めぇちゃん!
こないだ会社から年末調整?とかいう手続きの連絡があったんだ!
これって何なの?僕も関係ある?

めちゃくちゃ関係あるよ!
年末調整は一見難しそうだけど、
実はサラリーマンだけのありがた~い制度なんだ!
それじゃあ今回は所得税額を決める
確定申告、源泉徴収、年末調整について説明していくね!
確定申告
確定申告とは?
所得税は基本的に申告する税金を自分で計算して納税する必要があります。
この所得税を計算して納税する手続きのことを「確定申告」といいます。
確定申告の期日
確定申告は、前年1月1日から12月31日までの納税額を計算して、原則、2月16日から3月15日の間に行う必要があります。

え、そんな手続きがあるの??
今年の所得の計算なんて全然やってないよ~!

会社員の給与は源泉徴収という形を取っているから、
「年末調整」という手続きを行えば、
基本的には確定申告をしなくてもいいんだ!
それではこの「源泉徴収」と「年末調整」について見ていきましょう!
源泉徴収と年末調整
源泉徴収とは?
源泉徴収とは、会社等の給与や報酬を支払う側が、給与等を支払う際に所得税などを計算し、その金額をあらかじめ差し引くことをいいます。
これにより、会社員はあらかじめ所得税が差し引かれた金額が手元に入ってきます。

よかった~!少し安心したよ!
たしかに毎月の給料から所得税等が差し引かれていたよ!
でもさ、この額って正しいものなの?

源泉徴収で取られる金額はあくまで概算だよ!
だから最終的に正しい税金を計算する必要があるんだ!
そしてこの、「正しい税額を計算する手続き」が「年末調整」です!
年末調整とは?
年末調整とは、源泉徴収されてきた概算の所得税を、正しい金額に精算するための手続きのことをいいます。
今年1年の収入見込みや、扶養家族の有無、払っている各種保険料などを会社に申告することで、
本人の代わりに会社が1年間の正確な所得税の計算と納税手続きを行います。
そして、この年末調整によって、源泉徴収で
- 税金を納めすぎていた場合:税金が還付される(戻ってくる)
- 税金が不足していた場合:税金が徴収される
というように納付する税額が調整されます。

たしかに12月の給与明細に還付金があったな~!
そういう意味だったのか~!

そうそう!
多くの場合、年末調整での過不足が12月、もしくは翌年1月の給与で還付、もしくは徴収されるんだ!
年末調整の注意点
ただし、年末調整は1点、注意点があります!
- 医療費控除、寄付金控除、雑損控除は年末調整では調整できません。
年末調整をすることで、ほとんどの所得控除の調整も会社がやってくれますが、
医療費控除、寄付金控除、雑損控除については会社員でも確定申告が必要です!
理由としてはいくつかあるのですが
- 会社での事務負担が増えるから
- 見込みでの計算が難しいから
- 個人情報を含むから
などが大きな理由です。

医療費控除などは明細からそれぞれが控除に該当するか、
会社側で確認するとなるとかなりの負担だよね!
また年末調整後に医療費がかかった場合なども対応が難しい!
だからこの辺りは個人で確定申告する必要があるよ!
そして、このようにして行われた年末調整後に発行されるのが
「源泉徴収票」となります。
源泉徴収票はいわゆる、
1年間の収入や源泉徴収された金額が記載された公的な証明書なのです。

複雑な手続きを会社がやってくれるなんて、
本当にありがたい制度だね!

でもさ、さっそく源泉徴収票から内容を確認しようと思ったんだけど、
源泉徴収票ってどこをどう見たらいいの?

じゃあ次はこの源泉徴収票に何が書いてあるのか、
簡単な見方について説明するね!
源泉徴収票の見方
ここまで、
- 会社員は基本的に年末調整で所得税が確定できること。
- 一部の控除は会社員でも確定申告が必要であること。
を見てきました。
それではここからは具体的な源泉徴収票の見方を見ていきましょう!

引用:F1-1 給与所得の源泉徴収票(同合計表)|国税庁より
主な項目
①支払金額
会社が支払った給与等の総額がここに記載されます。
ただし、一定額までの通勤費や出張等の旅費交通費など、非課税のものはここには含まれていません。

ここに書かれている金額が、
いわゆる「額面」というものだね!
②給与所得控除後の金額
支払金額から給与所得控除を差し引いた金額がこの欄に記載されます。
ここに記載されている金額が、いわゆる「所得」となります。
給与所得控除額の速算表は下記の通りです。
| 給与等の収入金額 | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 190万円以下 | 650,000円 |
| 190万円超 360万円以下 | 収入金額 × 30% + 80,000円 |
| 360万円超 660万円以下 | 収入金額 × 20% + 440,000円 |
| 660万円超 850万円以下 | 収入金額 × 10% + 1,100,000円 |
| 850万円超 | 1,950,000円 |
③所得控除の額の合計額
基礎控除や社会保険料控除など、様々な事情に該当する各所得控除の合計額がここに記載されます。
基礎控除の速算表は下記の通りです。
| 合計所得金額 | 控除額(令和7、8年) |
|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 |
| 132万円超 336万円以下 | 88万円 |
| 336万円超 489万円以下 | 68万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 63万円 |
| 655万円超 2350万円以下 | 58万円 |
| 2350万円超 2400万円以下 | 48万円 |
| 2400万円超 2450万円以下 | 32万円 |
| 2450万円超 2500万円以下 | 16万円 |
| 2500万円超 | 適用なし |

ここまでの数値を計算することで、
次の④源泉徴収税額は計算できるよ!
具体的な計算例は次の章で説明するね!
④源泉徴収税額
給与所得控除後の金額から所得控除の額を差し引き、そこに税率をかけた金額が源泉徴収税額として記載されます。
所得税額の速算表は以下の通りです。
| 課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円超 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超 1800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1800万円超 4000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
| 4000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
※令和19年までは復興特別所得税(所得税額の2.1%)を併せて納付する必要があります。
⑤控除対象の配偶者、扶養親族の数など

ここからは控除に関わる具体的な事情
(扶養家族の人数や具体的な控除額など)
について記載されているよ!
この欄には
- 控除対象となる配偶者の数、控除額
- 扶養親族の数
などが記載されています。
⑥社会保険料控除、生命保険料控除などの控除額
この欄には人によって控除額が大きく異なる控除類の金額が記載されます。
具体的には下記の通りです。
- 特定親族特別控除
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

支払った各種保険料や住宅ローン残高などは人によって大きく異なるよね!
そのような控除は具体的に金額を記載しているよ!
⑦控除計算に必要な詳細情報
この欄は上記も含めた各種控除に必要な情報を記載しています。

記入例の場合は支払った生命保険料だけだね!
他にも扶養親族や配偶者の詳細情報、その他所得控除の該当有無などが記載してあるよ!
具体的な計算の流れ
それでは仮で入力した金額から実際に計算する流れを見ていきましょう。
①から支払金額が3,000,000円なので、
給与所得控除額=3,000,000 × 30% + 80000 = 980,000円
給与所得は3,000,000 ー 980,000 = 2,020,000円 となります。
所得控除額は、主に⑤、⑥、⑦に記載してあります。
今回は基礎控除、社会保険料控除、生命保険料控除の3つのみ、なので、
880,000(基礎控除)+ 450,000(社会保険料控除)
+ 40,000(生命保険料控除)= 1,370,000円
所得控除額から課税所得金額は
2,020,000 ー 1,370,000 = 650,000円 となります。
速算表から
・所得税額 = 650,000 × 5% = 32,500円
・復興特別所得税 = 32,500 × 2.1% = 682.5円(1円未満は切り捨て)
よって源泉徴収税額は
32,500 + 682.5 = 33182.5円 → 33100円(100円未満は切り捨て)
となります。
まとめ
それでは最後に本日のまとめです!
- 「確定申告」とは所得税を計算して納税する手続きのこと。
- 「源泉徴収」とは給与等を支払う際に、支払う側が所得税などをあらかじめ差し引くこと。
- 「年末調整」とは、源泉徴収されてきた所得税を、正しい金額に精算するための手続きのこと。
- 会社員の場合は基本的には年末調整で所得税の計算が完了する。
- ただし、一部年末調整で控除できないものもあるので注意が必要です。
年末調整は会社員の税金を決める大切な手続きです。
正しく申告することで税金が返ってくることもあります。
正しく理解して、適切な手続きを行いましょう!
それでは、また!
