持株会の売却で損失が出たら|繰越控除で3年以内の利益と相殺できる
こんにちは!めぇちゃんです!
持株会の株を売ったとき、こんなことを考えたことはありませんか?

- 損失が出てしまったけど、何かできることはないの?
- 損失が出たら確定申告した方がいいって聞くけど、本当?
- NISAの配当と相殺できるんじゃないの?
私は結婚資金としてまとまった現金が必要になり、持株会を退会して自社株を現金化しました。
ただそのとき、買ったときより株価が下がっていたため、売れば損失が出ることが分かっていました。
そこで初めて確定申告をして、譲渡損失の繰越控除を申告しました。
繰越控除は出た損失を最大3年間繰り越せる制度で、翌年以降、株式などで出た利益と相殺すること(損益通算)で、払う税金を減らせます。
NISA以外の口座で損失が出たなら、やっておいた方がいいと思います。
手続きも思っていたより簡単でした。
この記事では、繰越控除の仕組みと、私が実際にやった流れ、そして申告する前に知っておきたい注意点をお話しします!
- 譲渡損失の繰越控除の仕組みと、繰り越せる期間が分かる
- 対象になる口座とならない口座が分かる
- 繰越控除を3年間維持するために毎年やるべきことが分かる
- 確定申告をする前に確認すべき注意点が分かる
結論|NISA以外の口座で損失が出たら、繰越控除をしておく
まずは結論からお話しします!
特定口座や一般口座で株を売って損失が出たなら、確定申告で繰越控除をしておくのがおすすめです。
- 損失は翌年以後3年間繰り越せる
- 3年以内に課税口座で利益が出れば、相殺できる(損益通算)
- 相殺すると課税所得が減るので、払う税金が減る
- ただし繰り越している間は、株を売っていない年も毎年確定申告が必要
株式の利益には約20%の税金がかかります。
相殺できればその分の税金がかからないので、相殺する金額が大きいほど効果も大きくなります。
逆に申告しておかないと、将来利益が出ても相殺できないため、損失が出た場合は繰越控除をしておくことをおすすめします。
繰越控除とは|損失を3年持ち越して、利益と相殺する制度
株式の繰越控除とは、株や投資信託の売買で出た損失を、最長3年間にわたって繰り越せる制度です。
確定申告することで繰り越すことができ、繰り越した損失は翌年以降、株式などによって出た利益や配当と相殺(損益通算)できます。
1年目:株を売って損失が出た → 確定申告して損失を繰り越す
2年目:株を売って利益が出た → 繰り越した損失と相殺する →利益にかかった税金が減る

損失を利益と相殺して、払う税金を減らす。
それが繰越控除の目的です。

損したのに申告するの?
めんどくさくない?

将来の税金を減らせる可能性があるので、私はやっておいた方がいいと思います。
私は損したときに初めて確定申告をしました!
対象になる口座・ならない口座
対象になるのは、課税される口座です。
| 対象 | 対象外 |
|---|---|
| 特定口座(源泉徴収あり、なし両方とも) 一般口座 | NISA口座 |

ここで重要なのが、NISA口座は対象外という点です。
NISA口座は、そもそも株式売買での利益や配当が非課税です。
繰越控除による損益通算は所得を減らして税金を減らす制度なので、減らす税金がないNISA口座では成り立ちません。
そのため対象外となります。

私も楽天証券の成長投資枠で高配当株を持っていますが、その配当は繰越損失の相手にはできません。
つまり繰越控除を使うには、NISA以外の口座で利益が出る必要があります。
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私の場合|持株会を売って損失が出た
ここからは私自身の話です。
どのようにして繰越控除を行うことになったか、お話しします。
現金化が必要で、売ったら損失が出た
結婚資金にまとまった現金が必要になったため、持株会の株を売却し、現金化しました。
そしてその当時、買った価格よりも株価が下がっていため、損失が発生しました。

奨励金があっても損するの?

ちょっとややこしいんですが、ここでいう損失は取得金額に対しての損失です!
自分で出した拠出金に対して、ではないです!
持株会では拠出金に奨励金を合わせた金額で株を購入するため、売却時の株価が取得価額を下回っていれば株式としての損失になります。
税金の計算で使うのもこの奨励金を含めた取得価額のため、取得価額よりも株価が下がっていれば、譲渡損失となり繰越控除の対象になります。
▶持株会とインデックス投資はどっちがいい?FP目線で徹底解説!
一部残った株式の利益と相殺した
当時、課税される口座は持株会から移管された特定口座しか持っていませんでした。
また現金として必要な金額を計算したところ、すべての株を売る必要はありませんでした。
そこで必要量だけ売却して損失を繰越控除し、3年以内に株価が上がって売却すれば、利益を損益通算できる、と考えました。

もし普段から特定口座で売買している方なら、その口座の取引で相殺するといいと思います。
私の場合は持株会の移管口座しかなかったので、この方法を取りました。
その後、昨今の株価上昇で株価が上がったため、残していた100株を売却し、少しだけ利益が出たため、繰越控除の損失と相殺する形になっています。
▶持株会はすぐに売れない?|売却にかかった期間と端株が残る問題まで全公開!
注意点①|繰り越している間は毎年申告が必要
繰越控除にはいくつかの注意点があります。
1つ目が繰り越している間は毎年確定申告が必要な点です。

ここが少しめんどうな条件です。
国税庁の記載では、繰越控除を受けるには、損失が出た年に申告した上で、繰越控除を受けない年も含めて「連続して」確定申告書を提出する必要があります。
さらにこう明記されています。
上場株式等の譲渡がなかった年も、譲渡損失を翌年へ繰り越すための申告が必要です
つまり株を1株も売っていない年でも、申告しないと繰越が切れます。

えっ、売ってない年も申告しないとダメなの?

そうなんです。
ここを知らずに1年飛ばすと、せっかく繰り越した損失が消えてしまいます!
3年繰り越せると聞くと「3年の間に利益が出たら使える」と思いがちですが、正確には3年間毎年申告し続けた場合に限って使えるということになります。
注意点②|申告すると合計所得金額が増えます
注意点2つ目は申告すると合計所得金額が増える点です。

これは特定口座(源泉徴収あり)と損益通算する際に注意が必要です!!
私が売った100株は、「特定口座(源泉徴収あり)」にありました。
この口座は売却の度に税金が引かれるので、本来は確定申告をしなくていい口座です。
ところが繰越損失と相殺するには、確定申告をして利益を申告する必要があります。
そして申告すると、その利益が合計所得金額に加算されます。
合計所得金額が増えると何が起きるか
合計所得金額が増えると下記のような影響が出る可能性があります。
- 基礎控除や配偶者控除など、各種控除の判定の変更
- 国民健康保険料や住民税の増加
- 医療費の自己負担割合の変更
特に注意したいのが各種控除の判定の変更です。
基礎控除は所得に応じて控除額が決まっており、配偶者控除や扶養控除は所得の上限があります。
そのため申告して所得が増えた結果、区分が変わって控除が下がったり、控除の対象外になる可能性があります。
そうなると繰越控除で減る税金よりも、控除が下がって増える税金の方が大きいというケースもありえます。
▶共働きの年末調整は何もしなくていい?|医療費控除だけは要注意
また前年以前から繰り越した損失は、その年の合計所得金額を減らしてはくれません。
税金の計算では相殺されますが、合計所得金額という数字は利益が乗ったままです。
つまり「相殺したから所得は増えていない」とはなりません。
実際にやった流れ|初めての確定申告
難しそうに見えて、実際にやったことは多くありませんでした。
- 証券会社から届く「特定口座年間取引報告書」を用意する
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーで、画面の案内に沿って入力する
- 譲渡損失の繰越控除の欄に、年間取引報告書の数字を転記する
- 提出する

年間取引報告書は1月ごろに届くと思います!
これがないと始まらないので、捨てないように気をつけてください!
基本的に年間取引報告書の数字を写すだけなので、自分で損益を計算する必要はありません。
なお繰越控除を申告する場合は、確定申告書に所定の付表を添付する必要があります。
作成コーナーで入力していけば自動で付いてくるので、特別な準備はいりませんでした。
よくある質問
- Q. 繰り越した損失は、NISAの利益や配当と相殺できますか?
-
できません。
繰越控除は損失を繰り越す制度で、翌年以降、利益と相殺して課税所得を減らし、払う税金を減らす制度です。
NISA口座の利益や配当は非課税なので、そこには減らせる税金がありません。
減らす対象がないので、相殺する余地もないということです。
相殺できるのは、特定口座や一般口座など、課税される口座の利益や配当だけです。
- Q. 繰越控除の申告を1年忘れたらどうなりますか?
-
繰越が切れます。
繰越控除を受けるには、株を売っていない年も含めて連続して確定申告をする必要があります。
1年空けると、残っていた損失を翌年以降に持ち越せなくなります。
- Q. 特定口座(源泉徴収あり)なら、確定申告しなくていいんですよね?
-
原則は不要です。
売却のたびに税金が引かれているので、申告しなくても手続きは完了しています。
ただし繰越損失と相殺したい場合は、申告が必要です。
申告しなければ、引かれた税金はそのままになります。
なお申告すると合計所得金額に加算されるので、他の控除への影響も含めて判断してください。
まとめ|損失が出たなら、繰越控除をしておく
それでは最後に本日のまとめです!
- 繰越控除は株や投資信託の売買で出た損失を、最長3年間にわたって繰り越せる制度。
- 繰り越した損失は翌年以降、利益と相殺して払う税金を減らすことが出来る。
- 特定口座や一般口座で損失が出たら、確定申告で繰越控除をしておくのがおすすめ
- ただしNISA口座は対象外なので注意が必要。
- 繰り越している間は、株を売っていない年も毎年確定申告が必要。
- 特定口座(源泉徴収あり)は繰越損失を使って確定申告すると、その利益が合計所得金額に加算され、控除など他の制度に影響することがあるので注意が必要。
株で損失が出ると、そのまま忘れてしまいがちです。
しかし繰越控除をしておけば、損失を最大3年間繰り越すことができ、3年以内の利益と相殺して税金を減らせます。
逆に申告しなければ、将来利益が出ても相殺できません。
損失が出たときこそ、確定申告をする価値があります。
持株会を売って損失が出た方は、まず年間取引報告書が届くのを待って、作成コーナーを開いてみてください!
それでは!また!
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※本記事の内容は執筆時点(2026年10月)の情報をもとに作成しています。税制は変更になる場合がありますので、最新情報は国税庁の公式サイトでご確認ください。
※繰越控除の適用要件・必要書類は国税庁「No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除」をご確認ください。
※合計所得金額が増えることによる影響は、加入している健康保険の種類や各種控除の適用状況によって変わります。個別の判断は所轄の税務署または税理士にご相談ください。
※本記事は個人の体験に基づくものであり、特定の投資や申告方法を推奨するものではありません。
